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ホテル若兎馬

2007–06–27 (Wed) 19:42
寝ているときに見た夢の記録。
悪気は全くないのだけれど、若兎馬には申し訳ない。


平成※年△場所☆日目

○時天空-若兎馬●

立ち合いから激しい突っ張り合いの応酬になり、お互いに何度も顔面に張り手を見舞った。30秒ほど経過した頃には両者ともふらふらの状態になった。それでも闘志は衰えず、なおも突っ張り合った。足元が乱れながらもなかなか決着がつかなかった。

若兎馬の異常を一早く見抜いたのは、正面放送席で解説をしていた錣山親方だった。
「藤井さん、若兎馬の様子がおかしいですよ」
なおも突っ張りを続ける若兎馬の顔から次第に表情が消えていき、他の人の目にも異常がわかるぐらいになったとき、時天空の張り手が左こめかみのあたりを直撃した。若兎馬は膝からがくっと崩れ、青房下の俵の上に倒れ込んだ。

一瞬大きな歓声が上がったものの、なかなか起き上がらない若兎馬の様子に、館内はすぐ水を打ったような静寂に包まれた。

行司、時天空、呼出が変わるがわる声をかけてみるものの、若兎馬はすでに意識を失っていた。

副立呼出の秀男が駆け付け、若兎馬を診ることになった。三役格呼出の次郎とも協議をした結果、館内の医務室ではなく救急車を呼んで大きな病院に運ばなければ命にかかわるという結論になった。

遅れて北の湖理事長もやって来た。秀男の結論を聞いた理事長は顔を真っ赤にして怒りをあらわにした。救急車の世話にはならない。館内の医務室に運べ。

秀男は救急車を呼ぶべきだという主張を譲らない。二人は激しく言い合った。

その一悶着を解決したのは、若手の呼出啓輔だった。若兎馬の様子を見て、このような場面の応急処置に詳しい人物が正面放送席に座っていることを思い出した。マイクを握り土俵中央に立ち、放送席を見上げて言った。
「藤井さん、こういう状況での対応に詳しいと聞きました。どう対処したら良いのでしょうか」
藤井はマイクのスイッチを、NHKの放送から館内のスピーカーに切り替えた。館内に藤井の声が流れた。
「その場で詳しく診ていないので断言はできませんが、やはり大きな病院に運ぶべきだと思います。脳震盪を起こしていることも考えられるので、なるべく振動を与えないようにしてください」

秀男が攻勢に出た。今すぐ救急車を呼びます。

藤井の助言を得た秀男の迫力に、理事長は負けを認めた。わかった、私が呼ぼう。君たちは彼を運ぶ準備をしてくれ。理事長は足早に東花道の奥に消えた。

運ぶ準備をするといっても、担架もない状況では何もすることがなかった。救急車に同乗するのが誰かを決めただけだった。同乗するのは朝日山親方になった。

やがて東花道奥にある大扉が開き、真っ白な車が入ってきた。しかしそれは救急車ではなかった。真っ白に磨き上げられた、スズキの軽トラックだった。

外部の病院に運ぶことに決めたものの、救急車の世話にはならない。理事長の意地だった。

あわせて担架も運び込まれ、ようやく土俵上の若兎馬を動かすことができるようになった。しかし担架に乗せるのに難航し、トラックまで運ぶだけでもまだ10分ぐらいはかかりそうだった。

花道の横には、今回のこういう事態のために作られた待合室があった。3人掛けの長椅子が2つと、テーブルが1つ置いてあるだけの小さな部屋だった。同乗する朝日山親方が伊勢ノ海親方とともにその部屋に入り、若兎馬がトラックに乗せられるまでの間に、今後のことを話し合うことになった。

今までずっとこの事件を傍観していた私も、どさくさにまぎれて待合室に入った。私は椅子に座るなりノートパソコンを広げた。この様子を2ちゃんねるで実況するつもりだった。その意図を悟った伊勢ノ海親方が私を鋭い眼光で睨んだ。私はノートパソコンを閉じた。

私は朝日山親方に、お茶を淹れてくれと頼まれた。私の目の前のテーブル上にポットが置いてあった。しかしいくら探してもお茶っ葉がなかった。私がおたおたとお茶っ葉を探していると、朝日山親方はにやりと笑い、懐から茶筒を取り出した。これでお茶を淹れられると安心したものの、まだ湯呑みと急須が見つからなかった。結局お茶を淹れることはできなかった。

ようやく若兎馬がトラックの荷台に乗せられ、朝日山親方が助手席、伊勢ノ海親方が運転席に座り、トラックは花道を出ていった。

土俵上では、中断していた相撲を再開するかどうかの協議が始まっていた。若兎馬が倒れてから30分近く、取組の進行は中断していた。NHKは既に30分の放送延長を決めていた。しかし協議の結果、今日の相撲はここで終わることに決まった。

NHKでは、30分の延長分を含めた余った時間、名古屋に新しくオープンしたホテルのテープカットセレモニーの様子を放送することになった。真っ白な外壁が美しい、25階建のホテルだった。

ちょうどテープカットが行われようとしていた。長さ5メートル、幅1メートルはあろうかという巨大なテープを、名古屋市長が小さな鋏でじょきじょきと切っていた。時々踊りを交じえながら、楽しそうにして切った。

市長が時間をかけてテープを切り終えたとき、赤絨毯の上を通って一台の軽トラックが入ってきた。荷台に若兎馬を乗せた軽トラックだった。

軽トラックはそのまま前庭を抜け、エントランスを通り、ホテルの中に入っていった。


おわり。

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コメント

りじちょーと救急車にはどんな因縁があるのでしょうw  

この2chのスレの245番あたりでは、率先して救急車を呼んでいるんだけどなあ……おかしいなあ……ww
http://sports.2ch.net/sumou/kako/1031/10314/1031492976.html

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